shinshin136’s blog

建築勉強中の日々を綴る日記ブログ

建築とディテール②

建築とディテールについて、

前回の内容は少し違ったのかもしれないと最近考えるようになった。

 

前回、「建築は思想、ディテールはデザイン」と述べた。

建築については考えに変化はないが、

ディテールについて、

デザインと結論づけるのは早急だったかもしれない。

デザインが関与することは間違いないと思うが、

それとは別に、建築のシェルターとしての

機能を担保する役割もあるという考えが

最近芽生えたのである。

 

事務所に通い始めて1年半が経ち、

最近は建築の納まりこと、

ディテールの図面を描くことが増えた。

事務所の過去作に使われているディテールを

参考にして図面を引いていると、

この納まりのポイントはどこだろうか?

ここの寸法はどうしてこの数値なのか?

という疑問が出てくるようになった。

また、納まりを現場監督さんに伝える際に、

「図面の通りに施工してくれ」ではなく、

ここはこういう仕様にしたい、

という「思い」を伝えることの方が

重要だと気づいたからである。

きっかけは、代表の「寸法を描きすぎてはダメ、

図面通りの寸法で施工した結果、

何か問題が起きた際に対処するのはあくまで工務店

設計事務所では責任は取れない、

必要な寸法は相談して決めるものである」といった旨の言葉。

一見責任逃れの言い分に聞こえるかもしれないが、

これが「優しい付き合い方」なのだろうと感じた。

建築の見え方だけを意識した寸法を強引に施工させ、

雨漏りが起きでもして困るのは施主と施工会社

(この場合、設計事務所は訴えられる可能性があるが)。

そうではなくて、

設計者として建築のシェルターとしての役割(快適な住空間)を

担保するという所までを意識して決定されるものが、

ディテールなのではなかろうか。

 

前回述べたディテールが技術的なディテールと言えるのに対し、

今回述べたディテールは実用的なディテールと言える。

この2つがディテールと言われるものの構成要素であり、

デザインという分野は、このディテールを

技術的にも実用的にも今までなかった(できなかった)地点まで

到達させようとする試みとも言えるのかもしれない。

 

と、最近思うのである。